肩こり

成人の頭の重さは約４～６㎏程度と言われ、頸椎(首の骨)や首・肩回り・背中の筋肉がこの頭の重さを支えています。頭が正しい位置(重心線上)にある場合、これらの部位にはそれほど負荷はかかりませんが、少しうつむくだけでも、頭の重さの数倍の負荷が首や肩にかかると言われています。

つまり普段から猫背で頭が前に倒れている人の場合、頭の重さを支えようと首や肩周りの筋肉が常に働いて緊張状態となり、肩こりへと繋がります。

普段デスクワークが多い方、スマホを長時間見ている方などは特に注意が必要です。

座りっぱなしや立ちっぱなしなど、長時間同じ姿勢でいると姿勢を維持する筋肉が常に緊張状態となり、肩こりへと繋がります。長時間同じ姿勢でいる場合は、こまめに首や肩周りの筋肉を動かしたり、ストレッチするなど、筋肉を伸ばしたり縮めたりすることが重要です。

また、肩こりの原因となる肩周りの筋肉は腕の重さも支えています。運動不足によりこれらの筋力が低下すると、腕の重さを支えられず肩の筋肉をより負荷をかけてしまう原因となります。

肩や肩甲骨周りの筋肉を正しく動かすことが、慢性的な肩こりを改善させるためのポイントです。

自律神経とは、身体のバランスを保つ神経で「交感神経」と「副交感神経」とがあります。交感神経は昼間優位に働き、身体を活性させる作用があります。副交感神経は夜間に優位となり、身体をリラックスさせる作用があります。普段はこの２つがバランスを保ち、身体の働きを正常に保っているのですが、過度なストレスや生活習慣の乱れが原因で自律神経が乱れてしまうと、常に交感神経が優位となり、身体が休まらない状態になってしまいます。

この交感神経は、血管を収縮したり、筋肉を緊張させる作用もあるので、常に交感神経が優位となると筋肉が緊張した状態が続き、慢性的な肩こりへと繋がります。